議会ダイジェスト
福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。
看護師の人材確保・定着対策について
質問:県内では、病院だけでなく、介護施設や訪問看護など、あらゆる現場で看護師不足が深刻化しています。全国でも採用環境は一層厳しくなっています。今年度も看護師確保事業が予算化されていますが、訪問看護や介護施設など勤務先の多様化が進み、病院だけで人材を確保することは難しくなっています。さらに、高齢化に伴い60歳以上の看護職員の割合が増加する一方、若手人材の確保はますます困難になっています。そこで、これまでの取組の実施状況と看護師の採用や潜在看護師の復職など、どのような実績、成果につながっているのかを伺います。
答弁:宮下健康福祉部長
県では、潜在看護師の再就業を支援するため、県看護協会に設置したナースセンターにおいて講習会やマッチングを実施し、毎年約130名の看護師職員の復職を支援しています。また、現場の悩みなど、離職防止相談窓口に対する相談件数は年々増加傾向にあり、離職防止に効果を上げています。さらに、新規就業者を増やすため、SNSを活用した看護の魅力発信や高校生の一日看護体験、合同就職説明会の開催、看護専門学校の魅力向上の支援などを行うなどの取組により、人口当たり看護職員数は増加し、また、減少傾向にあった看護専門学校の入学者数が支援開始前の令和6年度と比べ、約15%増と一定の成果を上げています。今後も生産年齢人口が減少するなか、地域の医療提供に必要な看護職員が確保できるよう、看護協会や医療機関、看護師等養成所、市町などと連携して看護職員の養成と県内就業定着に努めてまいります。
質問:看護師が転職を考える理由は、多職種への興味、子育て、健康上の理由など様々ですが、とりわけ長時間勤務や夜勤など、人員不足による業務の過重化といった勤務環境が大きな要因となっています。休職者や育児休業取得者が生じた際に代替要員の確保が容易ではなく、残された職員への業務負担の増加が課題となっています。また、夜勤や時間外勤務の負担感なども離職要員の一つとされており、看護師の確保と定着は、地域医療を支える上で極めて重要な課題です。そこで、今後の看護師確保対策において、採用のための予算から離職を防ぐための予算へと発想を転換し、代替要員の確保が困難な場合の対策に重点的に投資することで、看護師の確保定着を目指していくべきと考えますが、知事の所見を伺います。
答弁:石田知事
本県の看護職員数は、人口当たりで全国15位となっていますが、働き方改革による勤務時間の短縮や新卒者の離職の増加などにより、現場の不足感は増しており、採用だけでなく離職防止の取組が必要になっていると認識しています。県では代替職員も含めた看護師確保のため、SNSを活用した情報発信や合同就職説明会の開催、潜在看護師の再就職支援などを行ってきました。今年度から新たにベースアップ評価料の導入による賃金の改善や、ウェブカメラやAIな どICTを活用した業務改善のモデルケースの創出など、介護職員の処遇や職場環境の改 善による離職防止、定着を目的とした支援を開始したところです。今後は、より多くの医療機関がICTを活用した業務改善に取り組めるよう支援していきます。あわせて、2040年を見据えた新たな地域医療構想の策定の中で、市町を含めた地域全体での医療人材の確保や定着先を検討し、採用と離職防止の両面から取り組んでいきます。