議会ダイジェスト
福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。
熊本地震への対口支援を踏まえた福井家のの災害対応体制について
質問:熊本地震発災から1か月以上が経過し、災害対応は、救命救助中心の段階から避難生活の長期化に伴う健康維持や生活再建支援のフェーズへと移行しています。対口支援では、行政事務や住家被害認定、罹災証明、上下水道、保健師派遣など幅広い支援が行われていますが、今後は長期避難による心身の負担への対応が一層重要となってきます。能登半島地震では、発災後1~3か月に認定された災害関連死が直接死を上回り、命を守る支援は、避難生活の質まで含めて考える必要があることが明らかとなりました。厚生労働省は全国へDMATの派遣を要請し、福井県には8月3日に要請があり、翌4日に派遣されました。 一方で、DPATについては派遣されておらず、体制が不十分なのではないかと感じています。心身の変化を早期に把握し、必要な医療や福祉につなぐDPATの役割は、被災者の心のケアに留まらず、災害関連死を未然に防ぐ観点からも極めて重要であると考えます。災害関連死を一人でも減らすためには、DMATによる急性期医療だけではなく、その後 を支えるDPATや保健師、介護・福祉関係者まで含めた切れ目のない支援体制をあらかじめ整えておく必要があると考えます。そこで、福井県内におけるDPATについて、派遣体制の現状を伺うとともに、二次避難や応急仮設住宅への移行が進む段階で、医療・介護・福祉による健康管理や見守りなど、災害関連死を防ぐためにどのような体制を構築すべきと考えているのかを伺います。
答弁:宮下健康福祉部長
本県では新たに7隊30名のDPATを編成し、人口10万人当たりで見ると隊数は全国2位、隊員数は4位と高い水準の体制を確保しています。また、毎年国や県の訓練に参加し、南越前町の大雨や能登半島地震の災害現場に派遣してきました。熊本地震では国の要請に備え待機をしていましたが、派遣は九州等のブロックを中心に行われ、本県への派遣要請には至りませんでした。二次避難や応急仮設住宅への移行が進む段階では被災者が孤立しやすく、継続的な見守りが不可欠です。このため県では、県や市町の保健師による健康状態の把握と医療、介護、福祉関係機関による専門的ケアが切れ目なくつながるよう支援体制を整えています。今後も保健師等の平時からの訓練や国、東海北陸ブロックの研修への参加によって、避難生活の長期化を見据えた健康管理の知識、技能の向上を図り、市町や関係機関との連携を強化し、災害関連死の防止体制の充実に取り組んでいきます。
質問:さらに、今回の熊本県矢代市への対口支援や能登半島地震では、多くの県職員が被災地の 最前線を経験しました。こうした対口支援は、被災地を支援するだけでなく、福井県地震の防災力を検証し、強化する貴重な機会でもあります。そこで、今回の支援や能登半島地震を受けて、地域防災計画や受援計画に災害関連死防止対策をどのように反映し、医療・介護・福祉が連携した県の防災体制の強化につなげていくのか所見を伺います。
答弁:伊藤危機管理監
能登半島地震において、避難生活の長期化に伴う体調悪化や心身の負担などに多くの災害関連死が発生したことを重く受け止めています。このため、昨年、県の地域防災計画を改定し、保健医療福祉創生本部の設置や、保健、医療、介護、福祉の関係機関が連携し、被災者支援を行う体制を強化するとともに、受援、応援計画においても受入れ体制の強化を図ったところです。昨年11月には、DMAT、DPATなどの保健医療福祉活動チーム、県医師会、日赤及び県などで構成する保健医療福祉創生本部の設置運営訓練等を実施、関係機関の連携体制を確認しました。今後、国や熊本県において、今回の熊本地震の災害検証がなされると考えており、能登半島地震の災害検証も踏まえて、県と保健医療福祉関係機関同士との連携、車中泊や在宅避難者の対応も含めた実践的な訓練を重ね、災害関連死ゼロを目指した実効性の高い防災体制を構築していきます。