議会ダイジェスト

福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。

中学部活動の地域展開

2026/09/09

質問:本県では、今年8月をもってほとんどの中学校部活動が地域クラブ活動に移行しました。学校部活動はサポートや文化活動に親しむ機会を広く保証するとともに、礼儀や責任感、協調性などを育む教育的な役割を担ってきました。今後、地域展開が進む中で、家庭の経済状況や保護者による送迎の可否、住んでいる地域によって中学生の活動や体験の機会に格差が生じ、これまでの学校部活動が担ってきた役割が十分に引き継がれないことを懸念しています。そこで、現時点での県内中学生の地域クラブへの参加率はどの程度なのか伺うとともに、地域による参加機会の格差をどのように把握し、認識しているのかを伺います。

答弁:藤丸教育長

 休日部活動の地域展開については、本県では市町が中心となり、地域クラブの設立や指導者の確保などの生徒の受皿づくりに努力してきた結果、本年6月の調査では93%地域展開がなされています。一方、平日は様々な課題があり、また、生徒の学びの場を保障するという観点から、本県では原則として平日部活動を維持する方針とし、今年4月にガイドラインとして市町に示しているところです。休日の地域クラブへの参加率については詳細把握していませんが、市町によって様々な事情の違いがあることは認識しています。具体的には競技人口や文化活動人口の規模、指導者の有無などの違いによって、全ての部活動に対応した地域クラブを設立できない市町もあり、また、活動場所の状況によっては、生徒が選択できる活動の幅や参加機会にも影響があるものと考えています。このため県では総括コーディネーターを2名配置し、個別の市町訪問等を通じて具体的な課題を把握し、解決に向けて伴走支援を行っているところであり、引き続き、市町や関係機関と連携しながら、生徒のスポーツ文化活動への参加機会を充実させていきたいと考えています。

 

質問:今後は平日部活動についても地域展開が進められていきますが、生徒の活動の主体を学校から地域へ移していくこの政策を、学校を所管する教育委員会が主導で進めることには限界があると感じています。例えば指導者確保法については、長野県ではスポーツや文化活動の経験を持つ社員を地域クラブの指導者として派遣することに協力する企業を県が認証する制度を設けています。また、群馬県では、部活動の地域展開に伴う自動車不足に対応し、将来的な担い手の確保を目的として、大学生などを対象に研修を行い、人材バンクへの登録を通じて地域クラブの指導者につなげる仕組みを構築していますが、いずれも知事部局のスポーツ部門と教育委員会が連携した取組です。また、今後、必要に応じて、送迎問題などは地域交通の担当部署との連携も必要になってくるものと思われます。そこで、平日部活動の地域展開を見据え、知事部局の文化・スポーツ担当部門と教育委員会が連携し、企業、大学、競技団体、公共交通機関、市町などをつなぐ地域クラブ活動推進室のような組織を設けて、県が主体的、重点的に地域展開を支えていくべきと考えますが、知事の所見を伺います。

答弁:石田知事

 国のガイドラインでは、令和8年度から13年度までを改革実行期間として、休日については全学校部活動の地域展開の実現、また、平日については各種課題を解決しつつ、さらなる改革を推進することとしています。県では、これまで休日の地域展開を進めるため、教育委員会を中心に、文化・スポーツ局も協力しながら、市町や関係団体を支援してきた結果、現在、休日部活動の地域クラブへの移行は約9割まで進んでいます。一方で、ご指摘のとおり、平日の地域展開については、指導者の確保が困難であることや、生徒の活動時間が夜間に及ぶ可能性等々があるなど、様々な課題があると認識しています。今後、教育委員会と知事部局、市町との連係をさらに強化し、地域展開をサポートする総括コーディネーターの情報をもとに、各市町の固有の課題解決を図るとともに、企業や団体との連携もしっかりと視野に入れ、中学生が継続的にスポーツ・文化活動に取り組める環境づくりを進めてまいりたいと考えています。

 

質問:今の答弁の中で、平日部活動については指導者の確保など様々な課題があるため、企業や大学等も含めて働きかけをし、統括コーディネーターを活用しながら、とおっしゃいました。今置かれているコーディネーターは教育委員会の所管であることを考えますと、働きかけについては限られているのではないでしょうか。私が先ほど提案したのは、平日については指導者確保が極めて難しく、保護者の送迎等 もあります。教育委員会も必要ですから連携はしながら、その枠を超えてという意味でお伝えました。そのことについて伺います。

答弁:石田知事

 平日の部活動の地域展開を見据えた組織体制について、広域的な連携はもちろん重要であると考えています。教育委員会と知事部局、市町との連携を強化していき、さらには各市町の固有の課題についてひとつひとつ声を聞きながら課題解決に取り組んでいかなければなりません。企業や団体との連携もしっかりと視野に入れることで、中学生が継続的にスポーツや文化活動に取り組める環境づくりを進めていく方針です。