議会ダイジェスト
福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。
育成就労制度に向けての外国人雇用策について
質問:来年4月から技能実習制度に変わる育成就労制度がスタートします。本県では、建設、製造、介護、農業など幅広い分野で人手不足が深刻化しており、外国人 材は地域産業や県民生活を支える重要な存在となっています。一方、福井県の昨年度の国への重点要望の中で、外国人材の受入れ、定着と活躍促進に向けた支援の強化が独立した項目として挙げられていましたが、今年度は記載がなくなったことについて6月議会でも議論をされました。知事は、外国人材の重要性が低下したわけではなく、関連施策を各分野に振り分けたと答弁をしておられます。しかし、生産年齢人口の減少が見込まれる中、外国人労働者の確保は不可欠です。知事が外国人の無秩序、無計画な受入れに懸念を示すのであれば、県として必要な人材数を分野ごとに明確にして、計画的に受け入れる必要があるのではないかと考えます。そこで、県内産業の人手不足の現状と将来見通しを踏まえ、どの分野でどの程度の外国人材が必要なのかを示した県独自の外国人材受入れ計画を策定すべきと考えますが、所見を伺います。
答弁:田中産業労働部長
本県の有効求人倍率は1.69倍と100か月連続で全国1位という状況です。特に、接客サービス、介護分野については約3倍となるなど、分野によっては深刻な人手不足が生じており、外国人材も含めた対策が必要であると認識しています。この人手不足対策として、企業のAX化や省力化、リスキリングなどの生産性向上、また、マッチング、多様な働き方を通じた県内人材の最大活用、都市部人材の誘致強化などを進めます。現在、新経済プランの策定において、県内の幅広い業種にアンケートを行っているところです。このアンケートの中で外国人材に対するニーズや不足分野を確認した上で、必要な企業が必要な外国人材を雇用できるよう今後の対策を検討していきます。
質問:育成就労制度では、一定の要件の下で本人の意向による転籍が認められます。 外国人労働者の権利保護には意義がある一方で、地方企業で育成した人材がより高い賃金や利便性を求めて大都市圏へ転籍し、結果として地方の人手不足が解消されないという懸念があります。昨年の国への重点要望では、地域産業の実情を踏まえた在籍期間の確保など都市部への人材集中を防ぐ観点が示されていましたが、今年度はそうした要望が明記されていません。そこで、育成就労制度による外国人材の都市部流出にどの程度の危機感を持っているか伺うとともに、日本語教育、住宅確保、生活相談、地域交流、企業の処遇改善支援など、福井で働くだけではなく、福井に住み続けるための県独自の定着策を強化すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
答弁:石田知事
本県において、企業が育成した外国人材が都市部に流出することは、個々の企業や本県企業にとって損失であると伺っています。このため、育成就労制度を所管する出入国在留管理庁に対して本県の実情を説明するとともに、企業や地方に過度の負担が生じないよう要望を行ったところです。県ではこれまで、外国人材を雇用する企業に対し住環境の改善や母国語のマニュアル作成などの支援をしてきました。 来年4月からの育成修了制度への移行に伴い、企業による日本語教育が義務化されることから、企業のニーズもしっかりと確認していきます。県としては、新経済プラン策定のための企業アンケート調査を踏まえ、育成就労の3年間や特定技能の受入れ期間における企業の外国人材雇用の在り方について、しっかりと検討していきます。