議会ダイジェスト

福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。

持続可能な農業政策について

2026/02/27

質問:近年、国内のコメ不足を背景に、JAと民間業者による集荷競争が激しくなり、2025年産米は高値で推移してきました。しかし、その反動として販売ペースが鈍化し、高値で仕入れた在庫を抱える民間業者の間では「損切り」への動きが出始め、米価にも値下がりの兆しが見えています。今回の値下げには、販売が伸び悩む25年産米を端境(はざかい)期までに処理し、26年産米の大幅な価格下落を回避したいという意図もあるとされています。JAについては卸売価格を大きく下げる動きは見られないものの、全体として米価が大幅に下落するのではないかとの懸念が広がっています。

こうした状況の中、本県では中山間地域が多く、高齢化が進み、耕作放棄地が増加することによって、生産基盤の弱体化が深刻な課題となっています。また、兼業農家が中心の小規模経営が多いことから、米価が下落すれば経営継続が一層困難となり、生産意欲の低下や離農につながるおそれがあります。主食であるコメを安定的に供給し、県内農業の持続性を確保していくためには、担い手の確保、経営安定に向けた支援、小規模農家でも安心して営農を続けられる体制の整備が極めて重要となっています。生産者の経営安定につなげ、主食であるコメを長期的に安定供給していくため、県としてどのような視点で持続可能な農業政策を構築していくのか、所見を伺います。

答弁:石田知事

農業は、県民の生命と生活の根源に深く関わっており、その中でも、米は本県の農業産出額の7割を占める最も重要な作物と認識しています。県では現在、生産者の所得向上と再生産可能な経営を目指すいちほまれを核とした福井県産米の産地強化戦略の策定を進めています。この戦略に基づき、いちほまれを核とした県産米全体のブランド力向上、人口減などによる米の需要が減少傾向にある中、需要を踏まえた品種構成の最適化、気候変動に対応した暑さに強い品種への切り替え、さらにはスマート農業の加速化を図り、安定的な生産と持続可能な経営を支えてまいる所存です。

 

質問:コメの需要の変動が大きい中にあっても、小規模農家が安心して生産を継続できる体制をどのように整えていくのか、所見を伺います。

答弁:稲葉農林水産部長

小規模農家は、用排水路の維持管理など、農地や集落機能の維持に重要な役割を担っており、小規模農家を含め、米農家が安心して営農を継続するためには、まずは再生産可能な価格の維持が重要です。国は食料システム法に基づき、米取引の指標となるコスト指標の作成など、合理的費用を考慮した価格形成の仕組みの構築を進めています。県としては、小規模農家の実情も反映した実効性のある仕組みとなるよう国への要望を継続するとともに、生産現場が混乱しないよう、制度やコスト指標の活用方法の周知などを進めていきます。また、大規模農家だけでなく、小規模農家や集落営農組織が安心して生産できる環境整備も重要であり、JA、市町、県で組織する集落営農救援隊による経営改善の支援や営農継続に必要な機械導入の支援などを行っていきます。