議会ダイジェスト
福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。
地域鉄道の今後のあり方について
質問:県内の地域鉄道は、北陸新幹線の県内開業効果により、観光客等を中心とした定期外利用が増加し、単年度の事業収益も増えるなど、一定の成果が表れております。
しかし、こうした開業効果は永続的なものではなく、今後は徐々に落ち着いていくことも想定されます。一方で、鉄道事業者は慢性的な運転手不足や燃料費や資材費、人件費などの物価高騰の影響を強く受けており、鉄道単独では依然として赤字寸前の厳しい状況にあります。
全国に9社ある並行在来線のうち、多くの会社では自社の車両基地や自社管内に指令所を有しており、現在検討が進められている南福井車両基地が完成することで、整備や検査時間が短縮されれば、現在より効率的な車両運用ができ、利用促進に向けたダイヤ編成が可能となります。
また、運行の心臓部ともいわれている指令所も石川県にあるため、仮に石川県で大雪や地震などの災害が発生した場合、利用者へ大きな影響が生じる可能性があります。
現在検討されている車両基地や指令所の整備に向けた進捗状況を伺うとともに、早期整備に向け、県の具体的な支援策が必要であると考えますが、所見を伺います。
答弁:武部未来創造部長
ハピラインふくいでは、車両基地や指令所の整備に向け、県と共に昨年10月に他社の車両基地の視察や現在の司令所の確認を行うなど、他の並行在来線の事例も含め調査を行い、整備内容等を検討しているところです。これまでの検討過程では、車両基地の整備により車両運用の幅が広がるほか、他社への委託料が削減できること、また、現在の指令システムの耐用年数を考慮すると、なるべく早く更新の準備を行う必要があること、いずれの施設整備も大規模なものになることから、十分な精査が必要であることなどが分かってきました。県では、これらの施設整備について、ハピラインの経営計画に基づき支援を行うこととしておりますが、具体的な内容については、費用対効果やハピラインの経営状況等も考慮しながら、整備時期等も含め引き続き検討していきたいと考えております。
質問:福井鉄道やえちぜん鉄道の経営の安定化を図る上で足かせの一つとなっているのが、鉄道の安心・安全な運行に不可欠な車両関係の大規模修繕、すなわち定期的な検査や修繕に要する費用であります。これらは法令に基づき必ず実施しなければならないものである一方、国費による補助が十分とは言えず、事業者にとっては多額の支出となり、経営の不安定要因となっているのが実情であります。地域鉄道は、単なる移動手段にとどまらず、地域住民の暮らしを支え、観光振興や地域経済の活性化にも寄与する重要な社会基盤であります。その維持には、日常の運行経費だけでなく、将来を見据えた設備投資や修繕費用への安定的な対応が不可欠であります。車両の大規模修繕費が、両鉄道事業者の経営不安定の一因となっている現状について、県の認識を伺うとともに、県として国に対する制度改善の要望はもちろん、両鉄道事業者の経営の安定以下に向けた独自の支援策も考えるべきですが、所見を伺います。
答弁:武部未来創造部長
福井鉄道とえちぜん鉄道の車両検査費、修繕費については、輸送に必要な経費の約2割を占めており、今後、車両の老朽化が進むにつれ、経営に与える影響はより大きくなると認識しています。このため、県では国への重要要望において十分な予算額の確保を求めているほか、沿線市町と共に支援スキームを策定し、支援を行っているところです。また、県独自にICOCA導入支援等を補助するなど、新たな利用促進につながる支援なども行ってきました。福井鉄道・えちぜん鉄道の次期支援スキームの検討に当たっては、国庫補助が拡充さ れる鉄道事業、再構築事業を活用しながら計画的な車両更新についても盛り込み、利便性の高い公共交通となるよう、事業者及び沿線市町と協議をしていきたいと考えています。