議会ダイジェスト
福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。
第10期高齢者福祉・介護保険支援計画の策定について
質問:我が国は世界に例を見ない速度で高齢化が進んでおり、本県でも高齢者人口の増加と生産年齢人口の減少が同時に進行しています。高齢者数がピークを迎える「2040年問題」という大きな課題に直面する中で、介護サービスの持続可能性を確保するため、今年度策定される「第10期高齢者福祉・介護保険支援計画」に求められることは、「外国人介護人材の確保」と「地域の実情に応じた」という2つの視点であると考えます。まず、「外国人介護人材の確保」では、現在、技能実習、特定技能、EPAなどによる受け入れが進んでいるものの、今後増加する介護ニーズに対応できるのかという懸念が払拭されません。単なる人材確保にとどまらず、日本語習得支援や生活支援、キャリア形成支援などを通じて、安心して働き続けられる環境づくりが求められていると考えます。県内の外国人介護人材の受入れ状況をどのように評価しているのか、また、第10期計画において外国人材をどのように位置づけ、定着支援やスキル向上に向けてどのような施策を講じていくのか、所見を伺います。
答弁:鷲頭副知事
生産年齢人口の減少が続く中、介護業界においても人材の確保が難しくなっており、県内約96%、ほぼ全ての事業所が今後も外国人雇用が必要と回答するなど、外国人材は現場を支える大変重要な存在であるというふうに認識をしています。現在、県内では704名の外国人介護職員が働いておられ、県とタイで外国人人材育成にかかる覚書を結んだ直後の令和2年の182名から約4倍に増加しています。今後も介護人材の不足が見込まれる中、第9期の介護保険計画の位置づけと同様、第10期においても外国人材確保は重要と考えており、現地の教育機関等で日本語や福 井の文化を学んだ介護人材を各施設、また、各事業所が継続的に受け入れることができるよう支援していきたいと考えています。また、来年度から転籍が可能となる育成就労制度が始まることから、生活支援などが重要であると考えています。具体的には、生活面での不安などを互いに話し合うことができる交流会や介護分野で必要な日本語を習得できる講習、さらに、今年度からは外国人介護職員向け介護福祉士国家試験対策講座を実施しており、こうした取組を通じ、各施設事業所など介護現場における外国人材の継続的な就労を支援してまいりたいと考えています。
質問:「地域の実情に応じた」という点については、今年3月9日に国が示した基本指針では、地域ごとのサービス需要が変わる中、実情に応じたサービス提供に向けて、都道府県の積極的な関与を打ち出しています。特に中山間・人口減少地域には、施設の人員配置基準の緩和など「特例介護サービス」の新たな類型も示されています。第 10期計画の策定に向けて、地域ごとの介護需要とサービス供給体制をどのように分析し、体制をどのように構築していくのか、所見を伺います。
答弁:宮下健康福祉部長
第10期高齢者福祉・介護保険支援計画の策定にあたっては、市町や日常生活圏域ごとに、高齢者人口、要介護認定状況、独居高齢者のみの世帯の動向、サービス利用実績、第9期計画との乖離、事業所の分布や稼働状況などを分析し、2040年を見据えた介護需要を的確に把握することが重要であると考えています。その上で、需要増が見込まれる地域は、在宅を中心に医療介護が連携した基盤整備を進める一方、人口減少が進む地域や中山間地域では、事業者間連携や広域的なサービス提供、ICT活用に加え、国における特例介護サービスの具体化の動向も踏まえながら、持続可能な供給体制を確保していく必要があると考えています。さらに、こうした取組を進めるには、県が主体的に関与することが重要であり、国も今後、分析の観点や手法、計画策定を支援の在り方などを示すとしています。県としては、この国の方針を踏まえながら、市町からの課題の共有や広域調整、人材確保、事業所支援を進め、地域間の実情に即した介護サービス提供体制を、市町とともに構築してまいりたいと考えています。