議会ダイジェスト

福井県議会における、民主・みらいの一般質問・議会記録です。

公安行政について ①県内駐交番の再編計画について

2025/09/09

質問:近年、県内では駐在所・交番の再編が進められており、越前市では新幹線開業で駅の利用者が増加する中、地域の安全・安心を守るため、北日野・北新庄の各駐在所を統廃合し、今年3月に越前たけふ駅前交番を設置しました。

また現在、坂井市や敦賀市でも同様に駐交番の再編が検討されており、県警察本部は地域の治安維持と効率的な警備体制の構築を目的に、駐交番の集約や機能強化を図っています 。

しかし、駐交番の再編による駐在所の廃止は、地域住民の安心感や利便性にどのような影響を及ぼすのか、懸念や疑問の声が一部で聞かれることもあり、県全体としての再編方針について、県民への説明が求められているのではないでしょうか。

県内一部市町において、個別に駐交番の再編が進められていますが、県全体としての再編計画の方針とその目的について伺います。

答弁:増田警察本部長 交番や駐在所の設置については、地域における治安情勢の変化に対応して、警戒力を適正に配分するため、統廃合を含めて、これまで絶えず見直しを行ってきているところです。

令和8年度においては御指摘のとおり、坂井市、敦賀市で再編を行う予定でありますが、令和9年度以降については、現時点でお示しできる計画はございません。

引き続き、地域の実情に即した必要な警戒力を投入するための俯瞰的な分析を行い、各地域の実態に即した適正かつ合理的な配置となるよう、不断に見直しを行って、地域住民の安全と安心のよりどころとなり、身近な不安を解消する交番、駐在所の機能を果たしてまいります。

 

質問: 駐交番の再編により、交番では24時間体制の勤務や複数警察官による現場対応が可能となり、事件発生時の迅速な対応という点で一定のメリットがあると考えられます。一方で、駐在所は警察官が地域に居住し、通学路の見守りや夜間パトロール、地域行事への参加、県民への声かけなど、日常的な交流を通じて地域の安全を支えてきました。このような「顔の見える関係性」が駐在所の廃止により地域住民の安心感やつながりが損なわれる懸念もあります。特に防犯活動や地域行事において果たしてきた役割を踏まえると、再編後の地域との関係維持は重要な課題です。

そこで、駐交番の再編により駐在所が減少することで、犯罪抑止力や地域との関係づくりに生じる課題をどのように補っていくか、伺います。

答弁:増田警察本部長 交番、駐在所はともにパトロールや巡回連絡等の様々な活動を通じて、地域住民の安全、要望等に応えるべく、各地域の実態に即した活動を行っており、議員御指摘の防犯活動や地域行事への参加を含め、交番であっても、駐在所であっても、地域住民の安全と安心のよりどころとしての役割に変わりはございません。

他方で、交番は原則、交代制勤務員が2人1組でパトロール活動等を行い、夜間休日の間隙なく、1日24時間の常時警戒態勢を保つことができるという側面もございます。

こうした観点から、交番や駐在所の配置については、各地域の実態に即した適正かつ合理的な配置となるよう不断に見直しを行ってまいる所存ですが、配置等の見直しに当たっては地域住民との連携強化が重要であります。

交番連絡協議会等を通じて、地域住民の意見や要望を的確に把握に努めるとともに、運用体制について必要な説明を丁寧に行い、しっかりと御理解を得ながら見直しを行ってまいりたいと思います。